詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
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夜を走るなら
月に背を向けろ
けばだつ心に
月は優しすぎる
楔(くさび)を打ち込め
胸の真ん中に
呼び捨てにできる
名前はもうない
澄みし水よ
光を受けて
翳る心に灯る
歌に変われよ
みな幸ある人でいるか
流れにまかれる影でないか
そこは寒いのか
温もれないか
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・
誰も顧みぬ
僕の歌だから
誰も顧みぬ
君のために唄う
鏡よ砕けろ
正義を示すなら
翼を得るとき
僕は駄目になる
澄みし水よ
光を受けて
かたち残すものの
挽歌になれよ
失うものはせめて少なく
見落とすものはせめて小さく
そこは遠いのか
触れあえないか
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詩人:小さな貝がら | [投票][編集] |
誰よりもあなたを理解っている
だって同じ立場だから
なにか力になれる
…なんて そう思っていた
だけど
あなたは 私など必要としていない
何も出来ない
何の力もない
財力もない
私など必要としていない
私は今まで
何をしてきたのだろう?
一生懸命に
私はあなたにただ
見て欲しかっただけなのかな
頑張っているって
認めて欲しかっただけなのかな
自分が分からない
ただ自分が分からない
私はあなたをただ応援したかった
同じ立場だから
だけど何故か私は苦しかった
何がか分からないけど
ただ苦しかった
楽になりたかった
笑いたかった
幸せだと感じたかった
詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
生活が困窮しているから
人には言えない
恥じらいがあるから
充電しても電源が落ちるから
それらの足枷をうまく利用して
動かない言い訳の
ゆるしを乞おうとする
気分を変えようと立ち上がるも
拘束されているのを忘れ
もつれる脚
転ける私
錠を解く鍵を溝に落として
今日一日を終える
詩人:EASY | [投票][編集] |
僕は色の名前を知らない
感情の名前を知らない
君の名前を知らない
そして
僕自身の名前すらも知らない
それは自由だから
最大限に、それらしく見るために
僕は名前を知らない
僕は名前を作らない
それでも詩人なんだ
詩人:EASY | [投票][編集] |
沈黙が聞こえて それは始まった
遊びのないハンドルは
危険だし
遊びのない静寂は
退屈だ
夜のロケットは
赤を奏でて
夏の暑い日は
想い出みたいだ
笑う為の方法を
マニュアル化する
恐い顔をした人たち
戦車が放つ大砲を
花火代わりに、君と眺めた
これは悪意じゃなくて
動機だよ
どれだけ笑えるかっていうゲームを
僕たちはここでしてるんだ
何もかもを、否定し得ない様な
ポテンシャルを持ちながら
詩人:EASY | [投票][編集] |
君に敵はいないんだ
君が敵だと思う時
それは敵になる
でもね、勘違いしないでね
君が敵だと思うことを
責めてるんじゃないんだ
敵だと思ってしまう君を
抱き締めたいんだ
仲良くしようなんて
僕はシャイだから言わないよ
ただ何となくその美しい涙に
誇りを持って
ただ何となく そのご褒美に
甘いドーナツを食べてほしくて
生きてみたりしてるんだ
君が笑ってくれたら
嬉し涙を僕が流すよ
そんな風に涙は伝染し
それは美しいものとして
歴史に残るんだ
僕は我が儘だよ
神だって承認済みさ
こんなに美しい秘密をばらす為に
王様を神様に変えて
その姿を指差して
裸じゃないかって笑ってみせるんだから
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
どこかに
私を望まない人がいるなら
すべての愛を(無)にする冷たい視線を浴びたい
どこかに
私を許さない人がいるなら
言葉の刃物をみがいてむごく殺してかまわない
独りよがりの道徳
哲学のない疑惑
寒い心の裂け目に
罪が細くにじむ夜へと向かう──輪廻
・
・
こころを
閉ざして見えてくるものがあるなら
阿吽(あうん)の呼吸をはずしてユングの海で溺れたい
邪悪が
土星の力を得たというのなら
レーキを投げろ
農夫たち
愚者の咎めを気にするな
芸術を楽しむには人は黒くなりすぎた
言葉が通じたうちに蝋燭(ろうそく)を点すべきだった
ユウレカ! ユウレカ!
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詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
いくつも
橋を過ぎ
小川は
町に出る
夢みてた人は──
今も夢のなか
かすむ笑顔のように
今も夢のなか
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・
別れは
華やいで
小さな
家のそば
聞こえればいいね
さよならの声が
夢の流れはやがて
深い海になる
・
・
たくさん
人が死に
たくさん
川になる──
出会えたよろこび
なくしたしあわせ
すべてこの川のなか
すべて流れてる
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*この川の名は若菜川。河口は長崎市の茂木(もぎ)地区です。
詩人:とーれぱすて | [投票][編集] |
過ぎていく景色
そこに住んでいた
確かな記憶
汚れた皮の水面に映る
高いビルの光の揺らぎ
電車に揺られて
心地よい眠りに誘われて
君がいない不安を
大きな音楽で消しています
あの日感じた窮屈さ
今はそれさえも羨ましい
ここにいれば会えるかな
そんなの無理だよな
見慣れた景色に君を投じて
また君を探す日々
詩人:ちぃふぁん | [投票][編集] |
これ以上の幸せを望んだら
罰当たりなのかもしれない
住める家があって
大事な人が居て
愛らしい猫達に懐かれ
大好きな歌を聴いている
この星で人に生まれ
繋ぎ逢わせられた奇跡に
私が選んだ結果達に
この上ない幸せに
ただ感謝する
絶望する日もあるけれど
生きていて良かったと
思える日もあるのは確かだ
そんな風に足掻いて
私は生きている
これからも生きていくのだろう