詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
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午後の花園には透明な愛が育つ
けれども熟さないうちに
夕暮れの風がすり抜ける
それはオレンジの時間
僕によく似合う光
勇気と力を欲しがれ
拳を握れ さりげなく
思い出は音楽にまかせて
もう一度翼を試そう
思い出せ 真実の痛みに寄り添う微笑を
・
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手紙ひとつ書けず
遅咲きの花も終わる
そうして暦が替わると
短日植物はじけだす
それはオレンジの世代
僕の土壇場の祈り
自分に自分を投げ出せ
のたうち回れ 笑いつつ
伝説は役に立たないから
もう二度と言い訳はするな
見苦しい愛もあることだけ
わかっていればいい
・
それはオレンジの気候
僕の初歩的な希望
秘密も本音も疑え
暗中模索 もがくだけ
ホラ吹きがはびこる時代に
翻訳の聖書はいらない
沈黙が罪でないことまで
宇宙に誇りたい
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詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
カラスが鳴いている
どうしてだか
カラスが鳴いている
鳴くからには
訳があるだろうに
伝えたいことでも
あるだろうに
どうでもよいように
カラスがどこかで鳴いている
何もそれに
とらわれやしなくとも
よいはずなのに
カラスがどこかで
鳴いているよ
どうにもなれずに
鳴いている
詩人:アルバトロス | [投票][編集] |
これまで生きてきた時間は
もう同じように
味わうことはできないんだな
って
当たり前なことを考えている
次行ってみようって
昔の偉い人が言ってた
そうしよう
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
記憶を
地図の上で確かめ
印を打つ謎解き
あなたはどこなのか
(わからない)
地底に潜む琥珀の嘆き
声にならぬ愛
黄金を掘る人の
砂のような涙を
吸い上げ色を獲る
琥珀たち
・
・
再び
鑿(のみ)をふるう旅人
疲れ果てる神々
夢みてる
あちこち掘るけれど
(出てこない)
息を詰まらせ
のけぞる人の
最後にあげる声
殺され埋められた
命の集まりが
固まり色を獲る
琥珀たち
────
────
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
少女は
母の持ち物の
指輪をそっと
はめてみる
誰もが
そんな悪戯を通って生きてきたんだね
当たり前の現実が
とても眩しいこの夏──
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・
扉を放ち
鏡台の
向こうに気づく
銀の針
心は
人と連絡し
瞳は
軽く閉ざされる
実像しか愛せない
雑念は滅したから──
──────
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詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
まだ生きたいと苦しむ人々に
僕の明日を配れたら
罪悪感を抱かずに
安らかに眠れるだろうか
無理な願いだ
笑えるよな
笑えないけど
一睡もできずに朝を迎えた
詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
人を殺した夢から醒めて
現実ではないことに安堵した
なぜ隠そうとする?
なぜ逃げようとする?
取り返しのつかない罪を犯している
気付いていても目を逸らし
贖おうとはせず目を瞑る
そうして見る悪夢が
わたしを人殺しにさせるのに
無かったことに
しようとしても
己からは逃れられない
詩人:EASY | [投票][編集] |
何が良くて悪いかを
よく知ってる人たちは
未来的な宇宙の都市の
流行りの映画のステレオタイプ
ブラジル生まれのブランカは
とても優しい青年だ
社長を査定してあげな
金は道具で命も道具
ワクチンみたいな笑顔なら
お金がかかってしょうがない
不幸じゃないと気取るより
幸せだからと泣いてみて
正直みたいに笑っては
正直みたいに泣いてみて
僕たちらしく生きるんだ
詩人:ちぃふぁん | [投票][編集] |
嫌い 馬鹿 触らないで
あなたの言う事全て嘘ね
私の気持ちも考えないで
棘のある言葉を吐くのね
知らない間に血を吸われるように
あなたは私の一部を奪っていくのね
いやもしかしたらそれとは真逆で
侵食しようとしているのかな
まだ心は動くから大丈夫
何もかもに無関心になってしまったら
私を刻む針は止まってしまうだろう
私を飼い慣らしたいだけに見えてしまう
思い通りにならない事を他人のせいにして
自分は何も悪くないなんて顔をして生きてる
そんなあなたを反面教師にしています