詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
いつもそうだ
描き始める気力が湧き始めると
まるで
水蒸気のような
最初の覇気が
散り散りにばらけそうな
そうなる寸前に必死で
細かな砂金を掬うように
命の核心を探すように
掻き集めて
いらないことはいらないこと
いらないことがいらないことば
そのことばかりのひたすらさにまた
いらないことばかりのいらなさに
そのことだらけのなのかのなか
ただただなかで
やっとひとひら
そうしてやっとそうこうして
ここにあるそらは
そう ここにある
もうどこにもない
ことのはのそらを
抓んでみせる
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
味方なんて自分だけでいいと言う
君のことを否定できるわけはない
僕はまた支えにはなれなくて
自分を責める それだけ
準備は終わったね
明日はもう お別れだね
僕らはそれぞれに夢いだいて
歩きだす
・
・
ひとの痛み背負うほどの優しさが
いつの日にか僕の胸にも宿るだろう
この僕のあどけない強がりを
笑わないでね いまだけ
朝日が昇るとき
始まるんだ 君の未来
僕らはそれぞれに夢いだいて
歩きだす
─────
─────
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
俺は
どうにも釣りがヘタクソだ
釣りの詩ばかり書くから
そこそこくらいには
思われているのかもしれないし
そうでもないのかと思われてや
しないのかもしれないけれど
リアルに
確実くらいに
ヘタクソなんだ
それにしても
どうでもいいかもしれないが
俺にとっては
それがどうにもそうでもなくて
いや、ヘタクソなんだよ
一番近いのは
自暴自棄と書けば
分かりやすいだろうか
いやいや
ヤケクソでやってるわけではないし
一生懸命やっても釣れないから
ヘタクソの証明だろうけれど
それにしても
ようするに実際問題
釣れない
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
どんなに悲しい事が起きても
生きてさえいれば 不思議と日常が戻ってくる
前向きになんてなれない とか
もうやっていけない とか
そう思ってても
いつの間にか前に進むように行動し始めてる
出来ない と思ってた事が
いつの間にか出来るようになってる
あの時は諦めてしまったことでも
ぴょんっと飛べたりすることもある
学ぶことを諦めてたあの頃
でも ちゃんと変わってるんだな
あの頃に分かっていれば
もう少し 違った未来があったのかな
寂しくて仕方なかった 今も君を探してしまうこともある
唯一 言えて良かった こうして良かったと思う事がある
後悔ばかりだけど これは言えて良かった
「一緒にいてくれてありがとう 大好きだよ」
君に会えて 本当に良かった
時計の針が動き続けるように
色んな事が進んで行くけど
きっと悲しいことっばかりじゃない
いつか 一緒に過ごした時間が
未来を作ったって思えるから
今の僕は 君がいたから あるんだって
詩人:桜井 楓 | [投票][編集] |
わたしは天才である
生まれながらに授かりしものがある
貴方にもありますか?
わたしにはありますよ
わたしも持っていますよ
わたししか持っていませんよ
「浸透写真」
誰もに用意されていて
そこに見本はなく
そこに答えもなく
で見つけていくもの
朝顔の咲く項 朝日が登り 朝が来て
昼顔を見る頃 夏の訪れ 帰り水
夕顔を眺めて 儚さを知り
夜顔も共に 朝顔を迎えよう
二十四時間の営業の終わり
四季が三季になる頃に
近く変動が訪れて
大地を揺るがす出来事に
また
生きゆく花の切なさと
人々の思惑が余計なことと
傘 鳴り合って
微笑み返すことが
ヒトの本文であることに
改めて変わりがない
こととする…
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
海の釣り場で
風が吹きすさぶ日は
容赦なんてない
なおさら
人なんざ
いまさら
俺は
海が好きでしかたがない
抗えないないほどに
きっかけが
何処かの誰かのせいかは
分らないけれど
じゅんぐりと
分かっていくのだけは
独りよがりにすら
したくない
意味がわからない
そうだね、けれど
意味がわからない事ばかりじゃないか
理解されないので十分
だってだれのものにも
なりたくないし
だれもほしがりは
しないだろうし
突き離すつもりはないけど
のぼせあがりたくも
ないんだ
釣り場に来たけど
ちょうど、ほら
あの今日の風に吹きすさぶ
厄介な波しぶきのように
しかたのない
有り様でいい
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
書くことが大好きだった昔
詩を書くのも
日記を書くのも大好きだった
でもいつからか
恥ずかしいとか、難しいとか
色々考えて書けなくなった
あれから何年も経って
もう一度同じようなものを書こうとしても書けなくなった
何とか頑張った仕事も 守ってきたものも
苦しかった生活も
今なら よく頑張ったねって言える
これからは やりたい事をえらんで
やりたい事の為に何かを選ぶ
本当にやりたい事を知る
どういう生活をしていたいのかを知る
自分の人生を歩くために
詩人:雪 刀寿 | [投票][編集] |
当事者同士に話もさせずに勝手に思い込む 出だしのころは迫力があって
だんだんいい加減になる
放っておけば汚い金がたまり どんどん増える
カンナ削りのように
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
振り返ると
思わず目を背けたくなるようなことばかりの過去
一番心に残るのは
もっと優しくなりたかったってこと
でも また同じような思い出が出来てしまった気がする
どうしてもっと思いやれないんだろう
優しくなりたい
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
記憶なんて頼りなさすぎ
どうして僕は懐かしむのだろう
だって僕は初めて来たんだ
そして君を初めて知ったんだ
日差し浴び 君は目を細める
僕はもう 君しか見たくない
海に生まれ 海に恋して
すべてを学び すべてを超える
まぶしすぎて ためらうせいで
真実なんて 言葉にできるはずがないんだ
きっと
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