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[198783] 至極真っ当
詩人:EASY [投票][編集]

死刑にしてくれと言ったら
しなくても死ぬだろと言われた

2025/08/09 21:10



[198782] 空と海
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

忘れてしまいたいことは
空の彼方へと流れ去り
失ないたくなかったものは
海の深みへと沈んでいく

空や海を眺める時
えもいわれぬ感情が
呼び覚まされるのは
しかたがない

明るいうちは青く広く澄みわたり
暗くなれば黒く深く遠い
どんなにか目を凝らそうが
あくことなく手を伸ばそうとも
なにもとどきはしない

空を見れば
大切な約束があるような
海を見れば
探しに行くべき何かがあるような
そんな思いに駆られてしまう

鳥のように
飛び回りたいだとか
魚のように
泳ぎ回りたいとか
そんな話しではなくて

嬉しさや悲しみ
後悔と自信
男と女

どうとも言えはしないが

明日もまた
水平線の彼方から日は昇り
月もまたそこへと沈んでいくだろう




2025/08/10 23:17



[198781] 空夏
詩人:EASY [投票][編集]

夏の日に散歩をした
人々は夏っぽく佇み

蝉の鳴き声は
かき氷のスポンサーだ


人々の殆どは
恋人同士の内緒話みたいな
笑みを浮かべている

夕立は予期せぬ様に
急に降るから

僕たちをこんなにも
高鳴らせてしまうんだ


夏に夕立が多いのは
そんな理由だから

お天気を伝えるお姉さんには
笑顔がよく似合う


どうでもいい夏の日に
散歩して、思うこと

2025/08/09 18:44



[198780] 脳みそ
詩人:EASY [投票][編集]

人口された知能と
人口されない知能は

アメリカンドッグと
フランクフルトみたいなもんだ

どっちも不健康?
いや、どっちも旨いにしておけよ

2025/08/09 15:42



[198779] 詩刑
詩人:EASY [投票][編集]

箸がないと食えないっていうのが
言葉で

口がないと食えないっていうのが
詩だよ

2025/08/09 15:12

[198777] ホワイトゼラニウム
詩人:ふくざわゆいと [投票][編集]

だいたいが ウソと幻想


真実は闇 影の中


信じられる人なんて ごくわずか


そんな中で 探せというの?


運命の人 本物の愛


どこにあるっていうんだろう


生きてる意味も


この命の価値も





2025/08/08 02:08



[198774] 【夜に光る苔】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


夜に川を渡る水音
風を切った矢になり
胸に刺さる
言葉もなしに

海に沈んだ太陽の光を吸って
夜ごとに光る呪われた苔を窺う

光る苔を盗む者は許さない
たとえ知らず苔に触れた人でさえ

愛を水に変える虚白
声をからし叫ぶ恋人
すでに愛は
指を離れた

まどろみながら傷ついた体をさする
鬼火のような燐光が瞼に焦がれる

暗い窓に苔盗人が映った
青いガラス破って弾丸を放った

誘蛾灯になった苔たち
銃の叫び森を震わす
その人の死体は

・・・・・・・・・・・・・・・・・・足元 

2025/08/03 19:10



[198773] ピノキオ
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

「生きていないのなら死んでいる」

嘘をつくと鼻が伸びていく

「死んでいるのなら

生きていてもしかたがない」

鼻先が伸びていく

「嘘がいやでしかたがないはずなのに」

鼻先がどんどんと伸びでいく

嘘とかそうじゃないとか
真っ二つに分けて
引き裂いてしまう
考えが

嫌だ

「鼻先がどうなったのかだって

そんな話しがさ」

この体を
引き裂いたところで
薪にすらなれないのに

鼻先がまたどんどんと伸びていく


2025/08/07 22:35



[198771] 逃。
詩人:ちぃふぁん [投票][編集]

行きたい場所があるのに
『何もしたくない』と体が動かない
体に心が負けている
弱い私はまた機運を逃す

留まる事に意味は無いのに
天を見上げるばかりで
眼を閉じれば底まで落ちていくような
手軽な安息を選んでしまう

鏡を見ては恥じて絶望する
『どこが良いんでしょう』と
いつだったかあの人が言った言葉が
いつまで経っても繰り返される

まだ私は逃げられないまま

2025/08/01 17:28



[198770] 夏の歌と君の死体と
詩人:高級スプーンあと何年 [投票][編集]

夏に聴きたくなる曲は何?
明るく楽しい歌よりも
切なく寂しい歌が好きだと
きみは笑った
そうだね
ぼくもそうだった
きみが息絶え 変わり果てるまでは

孤独に死ぬのは冬のほうがいい
ビジュアルだけが美しさじゃない
頭ではそうわかっているけど
こうも暑いとね
鬱陶しいな
飛び交う蝿をかき分けて
物言わぬきみを抱く
酷く爛れた肌
見開いた目
頬が落ちて骨が見えたまま
歪に笑うきみを見て思う
吐き気がする
窓を開けても
部屋から消えない腐敗臭
蝉の五月蝿い鳴き声が
ぼくを現実に引き戻す
見つかるのも問題か
きみが死んで初めて
永遠不変のものなどないと知った

夏に聴きたくなる曲は何?
明るく楽しい歌よりも
切なく寂しい歌が好きだと
きみは笑った
そうだね
ぼくもそうだった
きみが息絶え 変わり果てるまでは

スマートグラス
最新鋭の眼鏡をかけて
世界を創造
AI生成で宿るのか魂は
目の前には
生前と変わらない姿のきみがいて
笑わないでくれ
涙が止まらない
やっぱりきみは
世界で一番かわいいよ
たとえそれが
仮想世界のジルコニア
見せかけだけの美しさだとしても

穢れているのは
ぼくの感情で
きみがどんな姿になっても
そばにいて欲しかった
抱き寄せて
ぐちゃぐちゃになっても
二度と会えないのが怖かった

夏になるたびに思い出す
明るく楽しい歌よりも
切なく寂しい歌が好きだと笑う
きみのこと
そうだね
好きだよ 大好きだ
きみが息絶え 変わり果てたとしても

2025/07/31 11:07
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