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[198771] 逃。
詩人:ちぃふぁん [投票][編集]

行きたい場所があるのに
『何もしたくない』と体が動かない
体に心が負けている
弱い私はまた機運を逃す

留まる事に意味は無いのに
天を見上げるばかりで
眼を閉じれば底まで落ちていくような
手軽な安息を選んでしまう

鏡を見ては恥じて絶望する
『どこが良いんでしょう』と
いつだったかあの人が言った言葉が
いつまで経っても繰り返される

まだ私は逃げられないまま

2025/08/01 17:28



[198770] 夏の歌と君の死体と
詩人:高級スプーンあと何年 [投票][編集]

夏に聴きたくなる曲は何?
明るく楽しい歌よりも
切なく寂しい歌が好きだと
きみは笑った
そうだね
ぼくもそうだった
きみが息絶え 変わり果てるまでは

孤独に死ぬのは冬のほうがいい
ビジュアルだけが美しさじゃない
頭ではそうわかっているけど
こうも暑いとね
鬱陶しいな
飛び交う蝿をかき分けて
物言わぬきみを抱く
酷く爛れた肌
見開いた目
頬が落ちて骨が見えたまま
歪に笑うきみを見て思う
吐き気がする
窓を開けても
部屋から消えない腐敗臭
蝉の五月蝿い鳴き声が
ぼくを現実に引き戻す
見つかるのも問題か
きみが死んで初めて
永遠不変のものなどないと知った

夏に聴きたくなる曲は何?
明るく楽しい歌よりも
切なく寂しい歌が好きだと
きみは笑った
そうだね
ぼくもそうだった
きみが息絶え 変わり果てるまでは

スマートグラス
最新鋭の眼鏡をかけて
世界を創造
AI生成で宿るのか魂は
目の前には
生前と変わらない姿のきみがいて
笑わないでくれ
涙が止まらない
やっぱりきみは
世界で一番かわいいよ
たとえそれが
仮想世界のジルコニア
見せかけだけの美しさだとしても

穢れているのは
ぼくの感情で
きみがどんな姿になっても
そばにいて欲しかった
抱き寄せて
ぐちゃぐちゃになっても
二度と会えないのが怖かった

夏になるたびに思い出す
明るく楽しい歌よりも
切なく寂しい歌が好きだと笑う
きみのこと
そうだね
好きだよ 大好きだ
きみが息絶え 変わり果てたとしても

2025/07/31 11:07



[198768] 【stranger】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


君の住む町を 自転車で走っても
逆光にくらみ 心はあとずさる

君が忘れたら 季節は置き去りで
切り取られたまま 埋もれてしまうだろう

僕はここで生まれたわけじゃなくて
はがゆくて もどかしい愛しかなくて

夕暮れには夕暮れ色
雨降るなら雨の色に
染まることしかできず

僕はここに住んでるわけじゃなくて
柔らかい 臆病な愛さえなくて

夜明け頃はコバルト色
海騒げば紫蘭色(しらんいろ)に
染まることしかできず

─────
─────

2025/07/28 20:06



[198766] 【曙町】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


この町に住んでいいのは慈悲のある人だけよ

私はまだ私を許せない

たまにだけど 自分のこと
意気地なしだと思う

ベランダで花を育てています

曙町へようこそ 日当たりのいい町です

曙町へようこそ 坂道に猫がいます

 世界はここからです




この町に住んでいいのは正直な人だけよ

私はまだ私をさらせない

夜明け前に目が覚めても
伝える手段もない

リビングでラジオを聴いています

曙町へようこそ 洗いざらしの町です

曙町へようこそ 女学生も歩きます

 世界は今日からです

────
────

2025/07/27 20:01



[198764] ストーリーテイラー
詩人:EASY [投票][編集]

大丈夫なことを伝える為に
宇宙は存在している

意味なんてないし
あってもいい


何だっていい

大丈夫なんだから
何だっていいんだ


大丈夫じゃなくてもいいんだ

それすらも大丈夫

無敵は敵が居ないと
成立しないんだ


未解決問題に挑む数学者は
ほとんど猫が好きだ

これは偉大な雰囲気で
風が詩になる理由だ


太陽をドリブルして
ブザービーターを決めたら

100ポイントが入るってルールが
正式に決められたら

世界は今よりも少しくらい
平和かも知れない


そんな会話を出来るのは
地球くらいなもんさ

それが初恋で海辺なら
流れ星はスタンバイするよ


それを狙ってスタンバイする
映画の一場面みたいに

2025/07/27 00:58

[198763] らくご
詩人:EASY [投票][編集]

遊んでたら
飯は食えねぇらしいよ

そんな事が
幕府からの通達として
貼られてたのよ


遊ぶのやめたら
食えんのかな?

そんな事言われたら
そんな風に思うよな?


でもさぁ

飯って、腹減ってないと
食いたくない訳よ

んで、腹減ってると旨い訳


結局ね、遊んでないと
腹も減らねぇし、飯も旨くねぇってこと

それはもう、飯が食えねぇって事よ


こんな事をわざわざ印刷してるのが
最近の江戸の流行りでねぇ

それに目を血なまこにして
働いてる者が溢れているんだから

世も末だと思い
俺は遊んでいるんだから

蕎麦の食い逃げくらい
多めに見ろってもんだろ!

2025/09/13 06:11



[198762] 地球の紹介
詩人:EASY [投票][編集]

適当に散らばった
拳くらいの情熱は

彼らが観ている星空の
核融合だと言われてる


神話に出てくる天使たち
無垢な笑顔で矢を放ち

形容し難い感情を
進化の末に突きつける


突きつけた銃口は
捉える間もなく自らを

照準にするのだが

そこで聞こえた爆音が
ビックバンだと言われてる

2025/07/27 00:07



[198759] ボロボロ
詩人:ふくざわゆいと [投票][編集]

もし今

あなたが目の前にいて

肩をトントンと 触れられただけで

脆く崩れて

溢れ出してしまいそうな

儚く破れて

乱れ狂ってしまいそうな

精神状態なのに

肝心なときに 涙も出やしない…

あぁ

壊れてしまったんだね

感情表現も ままならないくらいに





2025/07/24 10:44



[198757] もしもしも
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

ポエムが見る夢があるのだとしたなら
それはきっとリアルだろう

「まごうことなき生身の血肉になりたい」

ポエム、ポエム、ポエム

どこにもないもの

つくられた理由からのがれられないもの

いいわけからはじまるもの

紡がれた時から大空へと糸を切られ
解き放たれたカイトのよう

ポエム、ポエム、ポエム

何にもなれず

どこへも行けず

夢へ向かう自覚だけを漕ぎ手から託された櫂

どれほど文明がすすもうとも
単細胞生物すら人は作れないように

エデンの園を追われたアダムとイブのように

アインシュタインが追い求めた量子もつれのように

「ごきげんよう」

「ごようのおもむきはなんですか」

それはなんのよう

命になりたいポエムのよう

2025/07/20 19:04



[198755] 未来の牛丼屋
詩人:EASY [投票][編集]

ネギ抜き飯なしお釣り無し

2025/07/18 16:24
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