| 詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
波打ち際の
防波堤の隅っこに
トンボがいて
明日には
台風が来るから
風も幾らか
強く吹き始めていて
神様が
手際よく描いた
デッサンみたいな
美しい線のフォルム
強い筆致で刻まれたような6本の足
機敏にくいっと動かした頭には
空も私も映していたであろう黒い目玉が丸く
川面を思わせる透明な羽と
血色の真紅の身体を
風に弄ばされそうになりながら
佇んでいて
命と言うものは
生きてそこにただあるだけで
十分意味があるのだと言う事を
わからせてくれていた
| 詩人:梅宮 蛍 | [投票][編集] |
雪 しんしんと
積もりて何を秘すべきか
赤紫の指先
吐きかける白
街灯の下 舞う
塵の如く
帰り待つ母
犬の遠吠え
雪 降り止まず
星 絶えて久しく
月は何も見ず
息子 帰らず
今日も帰らず
| 詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
卒業写真の君に夢中
その顔めがけて百発百中
何度擦っても
果てない想い
何度擦っても
果てるよすぐに
第二ボタンの裏側に彫った
LINEのQRコード
卒業式に告って渡して
はや十年
今も返事を待っている
実家の住所もインスタ垢も
もちろん知ってはいたけれど
怖くてミュートしてたのに
風の噂で聞いてしまった
十年ぶりに部屋を出て
ママを殴って三千里
君を訪ねて家族になろうか
シングルマザーは大変だから
娘のことも大事にするから
怖がらないで
こっちにおいで
あの日の返事を聞かせてよ
| 詩人:梅宮 蛍 | [投票][編集] |
閑かな夜だった
詐欺師が一人やってきて
僕のお腹を裂いてしまった
痛みに向かうトンネルは
とても長くて光も無い
四方から聞こえる低い唸りは
反響しあって頭蓋を埋める
詐欺師の姿はとうに無く
穏やかな夜は壊れてしまった
トンネルの外には朝がある
痛みに満ちた陽の光
それでも僕は
夜の中にいたかった
いたかったんだ
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
冷房をつけるか否か
微妙な気温が支配する
中途半端と丁度良さは
仲むつまじくハグをする
背中の小さくなった親父は
涼しくなった秋みたいに
微妙な気温を支配して
部屋の窓を開けさせる
過ぎゆく季節を
噛み締めるみたいに
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
明日が今日にやって来る
それはイエロージョークだな
僕達が笑う時
そんな火花を放つんだ
ネガティブは上品に
ポジティブは下品に
常識は不幸に
色付けされていたりする
笑い飛ばせば夜空には
星が流れて行くんだよ
涙が流れてしまったら
肩を抱き寄せられるから
僕たちは星だとか
蛍みたいに光るんだ
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
それでもいよいよ
駄目だってなったらよ
とりあえず
シーチキンにマヨ
ぶっかけて食っとけって
それで不味かったら
流石の神も許してくれるわ!
それで不味かったらな?
いや〜そりゃ許すわ
神以外も許すわ!
とりあえずシーチキンにマヨ
ぶっかけて食っとけって
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
金の為に生きる時
つけたテレビは戦争だ
死なない為に生きる時
検索するのは情報だ
生きる意味にすがる時
死んでしまった心境だ
どうでもいいと思う時
花が開いた瞬間だ
| 詩人:ちぃふぁん | [投票][編集] |
君と別れてから二度目の夏が過ぎる
今日は誕生日だね
もうメッセージは送れない
次に進むことを選んだのは君だから
でもね今でも覚えているよ
君と似た人を昨日見たんだ
そこに居るはずが無いのにね
君にまつわる数字が消えてくれなくて
まだ僕をそっと締めつけるんだ
もう好きという感情は消えたのに
あぁそうか 君は消えたわけじゃないから
抜け殻だけ散らばって片付けられないみたいだ
君と行こうと話してた水族館
まだ行けそうにないな
今日が来る度に思い出すのかな 少し嫌だな
君を嫌いになれたらいいのに
もうすぐ秋だね 僕は元気にやってるよ
君と別れてから二度目の夏が過ぎる
| 詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
たとえられないことを
たとえば
なにに、たとえられよう
たとえよう
たとえ
なににもたとえられない
たとえばはやっぱり
よるにちかい
いやとおいい
よる よる よる
どちらへでしょうか
あちらへですが
そうでしたか
そうなのです
たとえ たとえ たとへ
よる。をわすれてまして
がまんしたのですね
そうなのです
そうでしたか、まあ
あしからずとかだけは
かかないでいてください
わかりましたが
なににも
たとへられたくわない
わたくしなので
ですから
わたしということで
どうなってもしかたがない