詩人:46 | [投票][編集] |
人間は弱い
今でもそう思うけど、
思ったよりも図太く生きてこれてるんではないかと
今までを振り返り
大きく息を吸い
吐く。
悲しいことがあったんだよ
あったはずだったんだけどね
いつまでも覚えていなくちゃいけない賢さは必要ない
許せないあれこれには形がなくて
目を凝らして睨みつけたところで
幸せから遠ざかるようなお顔のできあがり
人間って弱いなって
つくづく思うんだけど
この先もなんだかんだ図太く生きてくんだろうなと
これからに備えて
今日はもうおやすみなさい。
詩人:EASY | [投票][編集] |
何かが激しく
君のドアを叩くんだ
君はもっと純粋でもっと無垢で
もっと君らしくあるべきだってね
それが天使でもいいし悪魔でもいいし
そんな事は、知ったこっちゃない
それが馬鹿ならいいくらいだ
何はともあれ、それは
君のドアを叩くんだ
君はもっと泣いて、もっと笑って、
もっと怒ってぶっ飛んで
お前しかいない世界に
言い訳をするくらい
綺麗な夜空と夜風くらい
何となくでいいからさ
バッドくらいな煙を炊いて
アースな人生楽しめよ
詩人:EASY | [投票][編集] |
笑顔が出るから
幸せなんじゃないんだ
笑顔を見てる人が
笑顔になれたならなって思うんだ
でも、本当はね
そんなんでもないんだよ
そんな風になれならなって
思ってるだけなんだ
思ってるだけじゃんって
口癖みたいに、今の世は言うだろ?
じゃあ奴らに言ってやりなよ
お前が思っていることが
そんなに幸せのなのかい?って
その時は間違っても卑屈な顔はするなよ
お前を満たすお前らしい
心からの笑顔で
そう言ってやっておくれ
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
経済学部のあたりは
風が真夏を連れてくる
学生通りを渡って
私の窓に吹き寄せる
不安な心のまま
この町に来ないでね
ためらう言葉なんて
定義不能だから
わかってくれるなら
帰去来(帰りなん、いざ)片淵へ
わかってくれるなら
◆
◆
済生会の門からは
悩みのない空が見える
杖がわりの乳母車で
年寄りたちが闊歩する
彼女を想いながら
この町に来ないでね
未知数の愛なんて
二律背反だから
わかってくれたなら
歸去來(かえりなん、いざ)片渕へ
わかってくれたなら
────
────
経済学部・・・長崎大学経済学部
済生会(さいせいかい)・・・総合病院の名前
────
────
詩人:EASY | [投票][編集] |
光りは意識を反射して
夏の昼間をお膳立て
ポジティブみたいな太陽が
夜空みたいな輝きだ
お腹が空いた猫たちの
毛並みが綺麗に見えるのは
至れり尽くした現代の
優しさみたいな微笑みだ
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
蓋のある漆黒の
グランドピアノの弦を
こそばゆらせるように
黒い猫の尻尾が
弦を撫でている
見上げると
ステンドグラスが
爛漫と輝き
人の自責を拾おうと
手をさしのべている
蓋の中から
そっと、降り立った黒い猫は
鉄の釘のような匂いの
まるで女の性を摺り付けるように
ピアノの足を撫で
じっくりと固唾を呑むような
わがままさで
私の足に辿り着く
いいよ
私の膝の上に
お乗り
きっと優しく
撫でてやろう
私も私の性を
擦り付けるように
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
峠を下れば左手の谷間に
流れも清らな小川が見えるはず
半農半漁の小さな世界まで
ゆらゆら流れる小さな川のうた
若菜川よ 若菜川よ
誰のために行く
僕もいつか川を伝い
あの人の里へ
若菜川は 若菜川は
浅い春のいろ
そして今日も
あの人とは会えないよと
告げた
・
・
許されるものなら僕も川になって
夢見たあの人を焦がれて流れたい
若葉の光を反射してただよい
小さな憂いを集めた川のうた
若菜川よ 若菜川よ
好きな人を得よ
僕もいつか川になって
あの人の許へ
若菜川は 若菜川は
僕を待たず往く
そして今日は
このあたりで引き返せと
告げた
─────
─────
詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
誰が為のliar 己が為のliar
嘘に嘘を重ねて生まれた虚構の火種は
現実へと侵食してfire
愛想笑いに疲れる君は嘘が嫌いだ
信じる者は報われない
罪悪感と背徳感の間を行き来する
脳内麻薬が僕に苦悩と悦楽を与える
隠れてこそこそコソ泥みたいに
小さな欲望を叶える
嫌がる君の顔は見たくはないのに
バレるかバレないかのスリルを味わいながら
塵も積もれば山となる罪と嘘を重ねてゆく
作り物のエンタメにハマらない人はリア充か
といえばそうでもなくて
平日は仕事や人間関係にヤられて疲れが蓄積し
帰宅後も土日も興味のないショート動画を見続けて
あとは眠るだけ
君が悪夢にうなされている間
僕は虚構に現を抜かしながらこの手を悪に染める
昔みたいに仲良く手を繋いで遊びに行けないな
追求されれば苦しい言い訳をして
後ろ手で君から見えないようにまた罪と嘘を重ね
事実は小説より奇なりに基づく実話ベースで小説を読んで
酸いも甘いも現実も知った気になって
毒にも薬にも金にもならない妄想で毎日を潰して
小さな小さな器を満たす
溢れんばかりの汚水を啜り
分泌された脳内麻薬と共に味わって
もう終わってる人生を反芻するお前はクソだ
嘘が嫌いな君は全てを暴いて真実を突きつける
悪夢から目が覚めてもまだ悪夢を見ているような目で僕を見て
失望して涙も出ないよな
絶望するよなこの世界に
罪深い嘘を説くイエス
フィクションよりも馬鹿げたノンフィクション
この手で作り上げ 強制的に観せた
興味のないショート動画よりくだらない嘘にまみれたリアル
誰が為のliar 己が為のliar
眩しい光に集まる羽虫の習性のような欲望は
やがて我が身を焼き焦がす
だけでなく 燃え盛る黒い炎は
それでも信じた最愛のマリアまで焼き尽くす
誰が為ののliar 己が為ののliar
嘘に嘘を重ねて生まれた虚構の火種は
現実へと侵食してfear
二人幸せだった思い出まで含めて全てを焼き尽くしTHE END
あとに残るのは焼死体が二体
なんてこったい 笑止千万
しょうもないどうしようもないショータイムで昇天してBAD END