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レモンの日記

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詩人名 : レモン
詩人ID : kirakiraboshi

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大道
2015/02/11(Wed)




われらは詠い、われらは歌う!
広宣流布の天空には、
壮大なロマンの、詩と歌の虹が輝く。


私は、なぜ詠うのか ー。
悲哀に沈む友の心に、希望の火をともし、
勇気の炎を燃え上がらせるために!
あの胸に、この胸に、
人間讃歌の音律を響かせ、
共に正義の大道を歩み抜くために!


私は、なにを詠うのか ー。
無限の力を秘めたる人間の可能性だ!
吹き荒れる試練の嵐に敢然と立ち向かい、
「苦悩」を「歓喜」に変え、
人生の凱歌を轟かせる
庶民のヒーロー、ヒロインの崇高な姿だ!


泥沼に咲く蓮華のごとく、
清らかにして、美しく、強き、その魂だ!
大宇宙をも包み込む
広大無辺な、その心の豊かさだ!


人間!
おお、人間!
なんと尊く、気高きものか!
私は、合掌する思いで、
わが友の人間革命の勝利劇を詠い続ける。

(「新・人間革命 大道 一」より)






レモン

2015/02/08(Sun)



過去は夢なり
未来も夢なり


過去の夢は
月のごとく寂にして
情熱の火は燃えず


未来の夢は
太陽のごとく 朝日のごとく
曙光と感動の溢るる 夢が生まれる


(一九五○・五・三一)

詩 山本伸一





レモン

メロスの真実
2015/02/05(Thu)



聳え立つ絶壁を越え
荒漠たる天の原野を踏み
暗闇の森林を抜け
ただ前に疾駆する 若者メロス

ただ彼は走る
友との金剛の契りを果たすために
信頼の譜(ふ)の証しを示すために
彼は至純の心を抱きながら 前に走る

青い樹々を見ず
にぎやかな街並をわすれ
銀の雲を仰がず
黒い風の如くメロスは走りゆく

川の波の中も大股で メロスは進む
真実の衣裳(いしょう)に包まれながら
なにか得体の知れぬ
巨いなるものに合掌しながら
彼は ただ走り続ける

それは この世の死への疾走
そして 悠遠の蘇生への疾走

若きメロスよ!
君は偽りと惑わしに充ちた
この人の世を
もっとも高尚にして美しく
潔癖な
確かなる稀有の実在に転換したのだ
人間のある限り
永遠に響く「真実」の曲を残したのだ

その強い真実は 何処(いずこ)にあったのか ー
濁流を泳ぎぬいた体力にあったのか
山賊を打ち倒した武勇にあったのか

いな!
すべてが本質を衝いていない
ふと 心を横切る疲労の悪夢に
厳しくも打ち克った
汝自身の胸中の制覇にあったのだ

なつかしい故郷への未練
あたたかな団欒への愛着
その何ものにも屈せざる勇者を
ひとたびは倒した内なる最悪の敵 ー

その時 かれは
己れの挫折を肯定し
堕落と遊戯へと ひそかに誘う
自らの心の迷夢と
交流したにちがいない

しかし メロスは起った
メロスには
縹渺(ひょうびょう)たる夢幻の甘美を超えゆく
熱い正義の青年の情熱があった

彼は勝った
自らに勝った

古来 転向者の道には
断ちがたい浅薄(あさ)い恩愛の縛に
堪えがたき苦痛の恐怖に
一歩淋しく後退した時
さらに己れを後退させる
あの自己正当化の論理がある

私は ー
その弱さを嗤いたくはない
その未練を嘲りたくはない
その怯(おく)れを責めたくはない

誰がついてこなくともよい
すべてを客観視しながら
深く静かに端座しながら
私は 己れの使命に目を凝らして
正義の波に向かう者の戦列に加わりたい

だが 私は言いたい
友を捨てた安逸には
悔恨の痛苦が 終生離れぬだろう
さびしい頬笑みを滲ませながら
片隅に悲しげに生きるよりは
むしろ真実の死を選びたい

一人でもいい
すべてを呑みこんでやまない
あの雪崩に抗うものがなかったら
「真実」は永劫未来に敗北をつづけ
歴史は架空と虚妄の羅列と化すだろう

私は銘記したい
真の雄大な勇気の走破のみが
猜疑と策略の妄執を砕き
人間真実の
究竟の開花をもたらすにちがいない と

(太宰治『走れメロス』を題材)
(1971.10.31)

詩 山本伸一




レモン

理由(わけ)
2015/02/04(Wed)




旅路にいざ踏み出すのならば、
洋服なんて着の身着のままで
輝くばかりの素敵な聖衣(ころも)だったら、
道中でいくつも新調できるから

ただ決して崩れることの無い志だけを胸にひとつ。


時流を司る預言者のメッセージは、過去の時間に因を積んで、現在に果報をもたらす。

魂の内なる世界に浮遊している島へと船はたどり着く

毎朝、朝陽は昇り、毎夜、星たちは煌めく
瞬間毎に宇宙の運行のリズムに、僕たちは連動しながら、運命という作業を繰り返して


自分(みずから)で自身(みずから)の夢や命を砕くことなく、壊すことなく、飛びたつ




レモン

Hello Again
2015/02/03(Tue)




だれも居ない
波音とただ広がる砂浜と
どこ迄も澄み渡る蒼い風の時間

いつか昔にきた事があるような
懐かしい感覚の訪れ

ながれてく羊雲は何かを告げるように形を変えてゆく

向こうの方では観覧車が当たり前のように廻って
はるか遠くではハーフミラーに覆われた
いつ見ても未来的な塔が街並みを見守るように聳えている

人間の魂から派生し続けてる
意識と運命の波動から抜け出したくて
わずかでも人工物の少ない景色へと同化する

まっさらな画用紙のような砂浜に
3つの文字だけ綴り遺して

いつもの日常へと還っていく




レモン

驀進
2015/02/02(Mon)


地平線の彼方に夕陽がまた新しく沈んでいくよ

この地球の未来は誰が決めて、どの様な思想にその魂を委ねてく

立ち尽くしたままで天を仰ぎみる彷徨者たち
誰の事も、自身の事さえも信じられぬ民衆たち

命の持つ理も清浄の仕組みも差し迫る世界の
消費するだけの享楽に囚われた
今さえよければいい者たちの構築してる
時間の塵の中で埋れゆくのか

ぼんやりと片肘ついて、
「なにの為に生まれて死んで終わるのか」
存在する理由を探し続けてる…

誰だって懸命に生きて居る、
誰だって幸せに成りたいと明日の向こうに進んで行く。


今、存続している現代も
過去の時代の誰かが革命を起こして
創り上げられてきた世紀(もの)。


ぼくたちは、生命の根底からの革命を遂行しているのだ
未来の人類史が輝く革命を使命に変えているんだ。

だから、明日もそうして進んでいくだけだよ。





レモン

信仰者
2015/01/31(Sat)


自然には春秋という確かなる循環がある
地球には二十四時の正確なる廻転がある
それらは みな
永遠の宇宙の理法の軌跡にかなう

「我」という小宇宙の法則は何か ー

天なる星と内なる道徳律
とカントは思惟した

私は ー
わが内なる次元の生命を
無辺の宇宙の運行と交流させながら
あの遙かな軌跡と一致しゆく
究極の法則を
自身の信仰としたのだ

波乱の舞台を終えて辿る家路 ー
空一面に輝く星辰を仰ぎながら
私は胸の奥の法則を確かめる

そして
地上の悲惨と不正に忿怒しながら
私は生老病死の人生行路に転征しゆく
誠実な開拓者たることを
今日も決意するのだ

詩 山本伸一




レモン

信仰
2015/01/20(Tue)



信仰あるが故に
永遠の
不可思議なる生命を
智解できうる

信仰あるが故に
醜き 生存競争の中にあって
浄くして
勝利の人生を闊歩しうる

信仰あるが故に
鉄鎖と 火宅の人類の中にあって
我此土安穏の
自由と平和の 人生を歩みうる

信仰あるが故に
諸行無常の夢から醒め
常楽我浄の
うつつの 人生を覚知できうる

信仰あるが故に
矛盾と不合理に満ちた社会も
因果の二法に
堂々と 確信に溢れ 前進できうる

信仰あるが故に
大波にも
微動だにもせじ
永久の大船に乗りし故に

信仰あるが故に
価値と大善と生命力と
人間革命の幸福を
感受できうる


(一九五一・一・一一)


詩 山本伸一




レモン

2015/01/19(Mon)




春だ
若人の 躍動
若人の 闘魂の舞う 春だ


春だ
若人の 苦悩の寒雪に
暖かな 金風の吹く 春だ


生き生きとした 自然
福運を告げゆく 季節
苦楽の夢を飾りし 舞台


春だ
緑も 花も 鳥も
思いきり 生きてゆく
哲人も微笑み
闇の心にも
輝く太陽は 射し込んでゆく


春だ
自由な春
生命の歓び 若人の胸は躍る


春は 間近だ
地球の春も 人類の春も


(一九五一・一・一○)

詩 山本伸一




レモン

防塁跡
2015/01/16(Fri)



文永十一年 ー
神無の月 十九日

津波のごとく 元の軍団
今津の浜に 押し寄せる

朝野の論 喧然たり
征伐の船 幾百艘(そう)

火の国の党 意気遠大にして
自ら進みて わが土を護る

大敵強く わが軍また剛(つよ)し
勝負一決なく 進退数十里

いつか天空怒りて 颱風あり
巨艦沈み 将兵(へい)また伴侶(とも)なりと

万有四方に 流転し
光遠(こうおん)ここに 幾星霜

秋(いま)旅人 幻想を胸に
今津(この)浜辺に 起(た)つ

空 紺碧にして
海原 青し

玄界灘 波白く
砂丘 静かなり

幔幕の緑
松濤の 隅を飾る

左手(ゆんで)に 遺跡あり
防塁の 玄武岩

延々 長里の畷
二十粁(キロ) 起点なりき

横笛を吹く 女人あり
刈り干し切りを 奏(うた)う

妙なる 琴の音(ね)あり
荒城の月 天に舞う

野点(のだて)の人 寂々(じゃくじゃく)とゆく
天女の 歩みなるか

袴正装の 弓人
厳かに 神技を射てり

転(うた)た 防塁
秋の陽 つよし

人流涕(りゅうてい)なく 火燃えず
老松 歴史に静かなり

おお 旅人征きて
一幅の絵に 動く

(1970.10)

詩 山本伸一





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