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浮浪霊の日記

2010年06月


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詩人名 : 浮浪霊
詩人ID : strayghost
年 齢 : 23歳

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メモ、練習文 秦式神判、禱の級友観察記
2010/06/04(Fri)

 
「黎都(リツ)、お前の思考と行動の様式がおかしな物になるのは、キリストを対等な論敵と看做すことが許されて居ないからだ。『右の頬打つものあらば左の頬を差し出せ、汝の敵を愛せよ』。これらの教句は説得するものに非ず。命令、そう、あなたとの議論を求めるものではなく服従を欲するものだ。善人たることを命令され強要への屈服を教育された哀れなお前の善行は服従の発露即ち単純な偽善である可能性に常に呪われている。いまやあなた自身自らの善行が義務と遵則から来るものなのか良心に根ざすものなのか判るまい、お前は自らの感情にさえ不信と疑念が掃えない」

「あなたの愛と犠牲はゆがんでいる。おお子羊よ、お前の愛と犠牲はゆがんでしまった!」

「キリストが命令者としてあなたに接したことが、あなたの尊敬を勝ち取る努力を否定したことが、あなたを主体として人格として敬う事をせず侮辱したことが、黎都、お前をゆがめたのだ」

「お前が愛を行うのはわたしがお前の愛に値するからではない。お前にとって愛が貴いからでさえない。キリストの命令が、キリストへの服従が尊いからに過ぎないではないか。おお子羊よ」

「あなたは 醜い」
 

※※※


キリスト教の大ファンな無神論者の書いたキリスト教入門書


※※※


十矢人の女の子が殴り合いのけんかをしないことについて
 

☆★☆


(キャラを使いまわしてるけどストーリーは無関係)

四月一日 月

 どうなることかと思ったけど、無事に高校生に成れた。この感激(嘘)を記念して、今日から日記を再開しようと思う。
 さあ、今日から新しい学校、新しいクラスメイト。 また、振り出しだ。一人の友達も居ない。
 友達百人できるかな? なんてね…… 百人は無理でも、せめてクラスの皆位とは仲良くしないとね。
 中一のときみたいに、クラスで一人ぼっちなんて二度とごめんだ。
 おや、登校の時間だ。続きは帰って来てから。

 つかみはオッケー! 手応え有り!
 後ろの席の成見蛍(なるみけい)さんと、左隣の江藤幌(えとうあきら)君と話が出来た。好い感じだ。
 
四月二日 火

 蛍さん可愛いなあ。
 小物とか小洒落てるよね。洒落てることって大事だと思うんだ。私服姿はどんなんなんだろ、ファッションのことは、私にはよく分からないけど。
 好(よしみ)からメールが来てた。玲紀とは上手くやっているんだろうか。最初のころはうるさいほど玲紀の話ばかりしていたのに、最近は親の悪口ばっかりだ。全寮制の高校に入れて有頂天になってるみたい。
 今日は蛍さんと、あと氷見要(ひみかなめ)って子と一緒に御飯を食べた。学食って皆あんな不味いのかな。

四月三日 水
 
 今日は西紀覓征(にしきみゆく、と読む)さんと話せた。
 彼女は休み時間余り教室に居ない。クラスに友達がいないっぽい。
 お昼を食べに蛍さんと学食に行ったら、他のクラスらしい人たちと駄弁ってた。
 男の子が一人、女の子が一人。女の子の方が美人の白人なので凄い目立ってた。男の子も豪く可愛い子で、華の有る集まりだなあって思わず注目してしまった。何の話をしてるんだろうと思って耳をそばだててみたら、日本語じゃなくて二度吃驚した。
「凄いね、あの子。なんて子だっけ」
「あんまり係らないほうが好いよ」
 驚いて蛍さんのほうを見ると、無表情にA定食をつついていた。
 なにやら因縁が有るらしい。

 放課後下駄箱のところで偶然覓征さんと出くわしたので、ちょっと話しかけてみた。
「学食で見たんだけど、凄いね。外国人の友達が居るんだ?」
 覓征さんはにっこり笑って、「いないよ」、と一言だけ答えた。眼がぜんぜん笑ってなかったのが私には興味深かった。
「え、んと、誰と話してたのかな?」
「三組のノエー・ヒルと一組のリン・ディアラ」
「へえ、じゃあ二人とも… えっと、あれって何語?」
「私のは韓国語。また明日ね(私の名札を一瞥して)、笹谷禱さん」
 再びニッコリと笑うと、覓征さんは踵を返しスタスタと去っていった。
 得体の知れない人だと私は感心した。

 インターネットで確認したら、例の二人は励丘(ノエーヒル)さんというオーストラリア人と林惹蝶(リン・ディアラ)君という華人らしく、西紀さんとは中等部時代からの友人同士ということで、ネットは彼女らが林を取り合う三角関係にあるというゴシップで持ちきりだった。
 

浮浪霊

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