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浮浪霊の日記

2010年06月


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詩人名 : 浮浪霊
詩人ID : strayghost
年 齢 : 23歳

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めも 自炊・あいのうた・曬昧府
2010/06/02(Wed)

 
自炊ってすばらすぃ。
自分で御飯作るようになってから食費が七分の一に成ったし、温野菜が!温野菜が!温野菜が!食べれるようになったし。

ほんの数年前までは某肉親が私が包丁を持ったといってはヒステリーを起こし鍋に火をかけたといってはヒステリーを起こし味が成ってないといってはヒステリーを起こしていたので、料理など考えることも出来なかったが。

お陰で高校時代は肉(焼いただけ。いわゆる肉のみ、内臓は無し)と生野菜(刻んだだけ。ドレッシングなし)と御飯(炊いただけ。死ねば好いのに)ばかりを何年も何年も食い続けるはめになった。そりゃ貧血にもなるさ! 拒食症も発症するさ!

親子の縁を切られたとき私が喜んだ気持ちがわかるだろう?
 

☆★☆
 

 駅前の塾の窓から外を見晴らすと見えるもの。
 昼も夜も盛況な鉄と偽石(ベトン)のパラダイス。
 人と車で今日も昨日も一杯一杯、
 明日も明後日もずっとずっと。

 そんな春の日。
 
「お嬢様」
 げ。
「憂鬱でございますか。如何ですか今宵は一つ街の方へと繰り出されては」
「……。」
 猪原この野郎気安くお嬢様とか呼びやがって猪原な顔してニヤニヤすんな身の程を弁えろこの畜生が汁物にするぞ。
 うう。僕は辟易した。いじめっ子の猪原はなぜか酷く僕のことをお気に召したようで、最近つと付きまとってくるのだ減量しろ。
 なんとかしてぎゃふんと言わせてやりたいものだが。
 上手い切り返しは無いか無いか。
「そうだね」脳内で忙しく罵詈を吐きながら出来るだけ事も無げに言い放つ。「エスコートしてくれるなら考えないでもないかな」
「……。」
「………。」
「……ぶはっ!」
「……っ!!!」
 猪原がげらげら笑い出すのと周囲で腐女どもの黄色い歓声が上がるのはほぼ同時だった。恥ずかしさに顔が赤くなる。なんたる屈辱、しかもてめえきめえ顔して唾飛ばしてくんじゃねえ!
 恥ずかしさの余り穴があったら猪原を殺して埋めたい。ありがたいことに後席で友人の瀬戸川慶(けい)が憤ったような深刻な顔をして加勢に来てくれたようだ。彼に幸あれ!
「うっそ、今のってデートのお誘い? 嬢哉(ジョウヤ)は猪原みたいなのがタイプなん?」
 前言撤回死ね! 今死ね直ぐ死ね此処で死ね!
「……分からないかな、俺は外見で判断しないんだよ」
 もう引っ込みがつかない。
「「…………グハっ!!」」
 ああ、やっぱり!  
 二人してひいひい笑いやがって! そ知らぬ風を装ってつんとしてなきゃなんない俺の身にもなってみろ! あと女共手前らキャーキャー騒ぎやがってウゼエんだよ…ってどうして歓声に男が混じってんだよ大丈夫なのかこの国!?
 だめだもう収拾がつかない。早く樹(シュウ)と帰りたい。

 
☆★☆


おーし、見えたぞ。

 ☆物語の舞台

時は西暦二千二十年代。我らが主人公牧岡神與(みよ/Matyás)はバーチャル学園都市『曬昧府(レイメイフ)』に在学している。
三次現実(基定現実と仮想現実が錯綜する拡張現実のこと)に存在する曬昧府は衛星軌道上に設定されたお洒落な仮想建築物で、見晴しし最高な高所恐怖症者にとっての地獄である。
牧岡黎都が構想し東洋先進諸国と欧州連合が出資して、グローバル化が後戻りできないところまで進行してしまった以上いっそ未来を担う各国の次世代をごっちゃにして教育を施し、世界市民的意識を醸成しようという割と夢見がちな意図を以って設計された。

 ★舞台背景

直接民主主義への復古運動の成果、大韓民国発民主カトリック運動・法王選挙の制定化・キリスト教の強大化・常設十字軍の設立・キリスト教権威主義・平州語(ラテン語)の復権、情報化の完成と空間のインターフェース化、旧字体の再使用及び漢字文化圏の回復と拡大、漢文の復権、民間宇宙開発の進行
西洋に於ける宗教的帰属意識の強化と民族的国民的帰属意識の減退
視覚言語使用の拡大
 『曬昧府生徒会』によるキャラクラシーの実験、生徒総聨による直接民主主義、学府自治の希求と曬昧府独立運動
智の超国家機関学際連盟
琉球民国の成立、東洋共産圏の民主化と華国の成立、朝鮮半島の統合
曬昧府設立十周年記念学園祭
牧岡の家習、22歳までに相手が見つかればウィーンパレスでの結婚式を贈呈
インターネット神道

 ※主題

文化の並存と衝突は致命的な分化と反目を招くか。
牧岡神与は結婚相手を見つけることができるのか
 

第一章 『空間は翻訳される』

一話 曬昧府

翻訳空間の定義。

曬昧府は十年で随分大きくなった。
曬昧府の前身は生徒総聨:国際共学ネットワークサービスという牧岡財閥が運営する国際交流SNSに毛が生えた程度の民間サービスだった。教育補助ツールの一種として系列の国際企業Civilizacio.netが開発。
作中時間の十五年前にWeb4.0サービスとして仮想学園の提供を開始。商業的に失敗しかけるも教育の新たな(そして有効な)モデルとして支援を取り付け、曬昧府として再スタートする。
 

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